さまざまな科学技術の発展に伴って、地球上における人類未踏の地は、今やほとんどなくなりました。
しかし、それだけ技術が進歩した現代にあってもなお、宇宙は人類にとってほぼその全てが未開拓です。
宇宙飛行士は、今も昔も変わらず、人類にとっての未知の領域に勇敢に挑む、勇気あるチャレンジャーといえます。
これまで宇宙に行ったことのある人は、長い人類の歴史上でも600人ほどしかおらず、日本人に限れば、宇宙飛行士になれたのはたったの11人です。
宇宙飛行士は、誰もが憧れる特別な職業であり、なれるのは、選ばれし一握りの限られた人だけです。
だからこそ、宇宙飛行士は、困難に打ち勝って夢を実現させた人として、人々の希望となることができます。
各国のクルーと、仕事でもプライベートでも、長い時間とともに過ごすことになりますので、生活習慣や価値観の違いなどに戸惑ったり、ストレスを感じることも多いかも知れません。
しかし、数々の困難を乗り越えていく中で、宇宙飛行士たちの間には自然と信頼関係が芽生え、強固な絆で結ばれるといいます。
年齢を重ねて、やがて第一線を退く日が訪れても、宇宙飛行士として培った経験を生かして、その後の人生でも、また別のかたちで宇宙に携われることができます。
これまでに引退した日本人宇宙飛行士たちも、講演会活動を開いて若い人たちに宇宙の面白さを伝えたり。国際連合宇宙部職員として働いたり、大学で後進の育成にあたったりしています。